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地球環境基金の助成を受けて作成しました

エネルギーの自給自足を考える

現代社会では、労働をしてお金を稼ぎ、そのお金で生活に必要なものを買って生活するという人が大多数だろう。もちろん労働については様々な選択肢があり、不労所得を得ている人もいるが、基本的には生きるためにはお金というものが関わってくる。身の回りのサービス、そして生きるために絶対に必要となる食べ物や水、そして電気やガスなどエネルギーに至るまでお金を払わないと手に入れることができない。そんな生活が当たり前ということに疑問を感じたのが、アジア・アフリカなど途上国で暮らした時だった。

川の水を使い、薪に火をくべて山の果物や家畜を料理する。そのことにお金は掛からない。そんな生活を日本でもやってみたいと考え、畑をやるなど自給自足的な生活に足を踏み入れてみたときに、エネルギーも含めた自給自足を目指してみたいと考えた。最初の一歩は、生活に薪を取り入れることだった。薪ストーブを使い、熱源を電気やガスから少しずつ薪にシフトすることで、日々に生活の中で自分でエネルギーを作っているという感覚を味わえるようになっていった。

薪の先にあった炭

薪を有効利用することは、最初の一歩として重要だったと感じている。
しかし、その先に炭と出会い、さらにこの炭から蓄電器を作れると知ったことこそ、真の意味でクラフトエネルギーへの一歩だった。

日々の生活で使うエネルギーって何だろうと人々に聞いたら、きっと多くの人が「電気」だと答えるのではないだろうか。現代の私たちの生活には電気が欠かすことができない。だからこそ、電気の自給自足まで実現してこその「クラフトエネルギー」だと思ったのだ。

幸い、オフグリッド電源をDIYする技術は身に着けていたので、この延長線として蓄電装置のDIYまでできれば、電気の自給自足モデルを完成させられると考えた。そして、その原料として木炭が使えるということを知り、地元の広葉樹を炭焼きし、木炭蓄電器にして活用する構想を練っていった。その技術は島根県の松江高専で研究されており、2022年についに協働する提案を受け入れてもらうことができた。

最終的には、世界中に「クラフトエネルギー」が広まり、エネルギーの自給自足が当たり前になるような日が来ることを夢見ている。木炭は世界中のどこにでもあり、今でも多くの人が日常の生活で使用している。この炭はやはり熱源として使われることが多いのだが、ここから蓄電器を作ることができるということが広まれば、炭に対する意識も変わっていくはずだ。そして、その先に今よりももっと人が自然と近づき、地球環境に配慮した生活を実践するようになっている未来を創っていきたいと考えている。